自宅の庭や所有している山林の樹木が大きくなった場合、処置せずに放っておくと倒木する恐れがあるため伐採を検討する人も多いでしょう。
大木の伐採は、通常樹木と比べると費用が嵩むほか、任せる業者によってもさまざまです。
そこで今回は、大木や高木の伐採にかかる費用の相場について解説します。
目次
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大木や高木の基準は?
樹木は、高さ別に「高木」「中木」「低木」の3パターンに分類されます。
このうち、植栽時の高さが2m、一般的な成木の高さが3mを超える樹木が「高木」です。
また、高さに加えて樹幹も太い木を「大木」といいます。
ただし、大木の定義は、高木のようなルールはありません。一般的には、成木の樹幹が20cmを超える木を指し、ケヤキや檜(ひのき)などが該当します。
大木の伐採費用相場[内容別]
大木の伐採にかかる費用は、下記の5項目で構成されるケースが一般的です。ここでは、大木の伐採費用における各項目について解説します。
①伐採費用
木の高さ | 伐採費用相場 |
3m以下 | 5,000円 |
3m〜5m | 15,000円 |
5m〜7m | 30,000円 |
7m〜10m | 60,000円 |
10m以上 | 100,000円〜 |
伐採費用は、大木・高木を切り倒す作業にかかる費用です。大木・高木の高さや樹幹の太さで変動し、作業が困難になれば費用も高額になります。
例えば、木が生えている場所に重機を入れられないときは、移動にも時間がかかるため高額になりやすいでしょう。
また、大木の伐採は危険を伴う作業であり、1人では対応できません。人件費も伐採費用に含まれるケースが一般的であり、通常は複数人で作業するため、作業人員が増えるほど費用が嵩みます。
②抜根費用
幹回りの長さ | 抜根費用相場 |
〜30cm | 20,000円 |
31〜50cm | 40,000円 |
51〜80cm | 70,000円 |
81cm〜 | 100,000円〜 |
大木や高木の根を取り除く作業料金が抜根費用です。一般的に、幹回りサイズが大きくなればなるほど、根も深く広く張っています。
根の状態次第では、ショベルカーやユンボなどの重機を使う必要があり、費用も嵩みます。特に、桜の木や竹の根は強く、重機を使うケースがほとんどでしょう。
そのほか、配管に根が絡みついている場合や、根の近くまでコンクリートが打ってある場合は、別途専門業者に依頼しなければなりません。また、斜面の抜根作業も困難なケースのひとつで、重機を入れにくいため人件費が上がります。
③重機費用
重機 | 重機費用相場 |
ショベルカー・ユンボなど | 10,000〜70,000円/日 |
クレーン | 60,000〜150,000円/日 |
※重機はレンタル費用の他に、現場までの持ち運びに回送費がかかります。重機の大きさによって金額に差があります。
大木や高木の伐採作業は、人の手だけで対応できるものではありません。重機のほか、高所作業車やクレーン車などが必要となるケースも多いでしょう。
また、樹木のサイズや周辺の状況次第では、より大きな重機が求められることもあります。
一般的に、重機や高所作業車などはレンタルであり、作業費用とは別に費用項目が設けられます。
④処分費用
木のサイズ | 処分費用相場 |
3m未満 | 10,000円 |
3m〜5m | 20,000円 |
5m以上 | 40,000円〜 |
伐採した大木を廃棄する場合は、処分費用が生じます。自治体のルールに従って自分で廃棄することも可能ですが、大木の処分は大変手間のかかる作業であり、専門業者に依頼したほうが賢明です。
ただし、大木や高木の処分作業には、重機を使う必要があり、その分費用も嵩みます。20mを超える大きなケヤキの木は、処分費用だけで5万円を超えるケースも少なくありません。
さらに、道路が整っていない山林や周辺に住宅がある場所などは、処分作業が困難であり、相場を超えることも考えられます。
⑤その他
作業内容 | 費用相場 |
交通整備 | 20,000円/1人 |
整地 | 300〜600円/1㎡ |
大木の伐採にかかる費用は、伐採及び抜根作業にかかるものだけではありません。
例えば、伐採する木の周辺の道路があり、倒した際にはみ出す場合や重機の出入りにより交通の邪魔になる場合は交通整理が必要です。
交通整理にかかる費用は別途生じる費用であり、作業場所次第では念頭に置いておかなければなりません。
そのほか、伐採後に整地を要する場合は、整地費用も必要です。特に、家を建設したり駐車場にしたりする計画がある場合は、整地費用も踏まえて見積もりを取りましょう。
木の種類別の伐採費用相場
木の種類 | 伐採費用相場 |
杉 | 3m〜5m:20,000〜30,000円 5m以上:35,000円〜 |
ケヤキ | 15m未満:〜100,000円 15m以上:100,000円〜 |
松 | 3m〜5m:20,000円 5m以上:30,000円〜 |
ヒノキ | 3m以上:25,000円〜 |
大木の伐採にかかる費用は、樹木の種類によっても変動します。特に、ケヤキは大きく成長する種類で、気がつけば数mを超えていたということも少なくありません。
そのため、伐採も困難であり、他の木と比べると費用相場も高めです。
また、ゆずやシュロのようにトゲがある種類も作業がしにくいため、費用が嵩む可能性が高いでしょう。
クレーン車の費用相場
一般的に、樹木の伐採で使われるクレーンは、ラフタークレーンと呼ばれる車両です。ラフタークレーンの費用相場は以下のとおりです。
サイズ | レンタル費用相場 |
12t | 60,000円 |
25t | 80,000円 |
35t | 100,000円 |
50t | 130,000円 |
ラフタークレーンは、走行とクレーン操作の両方が可能な車両で、登坂能力に優れているため、整地されていない場所でも難なく駆動できます。
吊り下げ性能も多岐にわたり、木の大きさや太さにマッチする車両を使います。
レンタル費用相場は、クレーン車のサイズによって異なり、大型になると10万円を超えるケースも少なくありません。
吊るし切りの費用相場
木のサイズ | 吊るし切り費用相場 |
10m以下 | 30,000〜50,000円 |
10m以上 | 50,000〜100,000円 |
吊るし切りとは、ロープを使って吊りながら高所にある枝などを伐採する方法を意味します。大木の伐採以外にも、木の枝が長くなりすぎて落下する恐れがある場合や虫害にかかった場合、電線や建物に接触した場合にも行う作業です。
危険性の高い作業であり、高度なスキルや知識が求められるため、その分費用もかかります。
一般的には、木の高さ10mが基準となっており、10mを超える大木は5万円以上かかるケースがほとんどです。
吊るし切りの費用に含まれる項目は、人件費に加えて安全装備のレンタル費用や処分費用なども該当します。
大木や高木の伐採方法手順
大木や高木の伐採は、以下の5つのステップで行います。ここでは、各ステップの作業内容を解説します。
①木を倒す方向を決める
伐採作業をする前に、木を倒す方向を決める必要があります。むやみに倒すと、建物や電線、通行人などにあたる恐れがあるので注意しましょう。
定めた方向にロープを引っ張っておくと、予期せぬ方向に倒れる危険性が低くなります。
②枝を切り落とす
伐採作業の邪魔になる枝がある場合は、この段階で切り落とします。
例えば、横に伸びている枝や密集している枝は、ノコギリや剪定ばさみで切り落としておくと作業しやすいでしょう。
③根元に切れ込みを入れる
木を倒す前に、「受け口」と「追い口」という切れ込みを入れます。木を切り倒す方向に入れる切れ込みが「受け口」です。
樹幹の3分の1程度まで「く」の字に切れ込みを入れましょう。
受け口の反対側に入れる直角の切れ込みが「追い口」です。受け口と追い口の間に「ツル」と呼ばれる一定の幅を残します。ツルは、木を倒す際の支点となります。
④木を倒す
続いて、事前に入れた追い口側から、ツルを支点にして木を倒します。
受け口が閉じる形で倒れるため、事前の切れ込み作業は非常に重要です。
⑤抜根する
木を倒し終わったら、根の周囲の土を掘って抜根作業を行います。根の形状次第では、邪魔な根を切りながら作業をする必要があります。
最後に、伐採・抜根した木と根を処分して作業は完了です。
大木伐採に補助金は出る?
各自治体では、台風や豪雨、豪雪によって倒れる危険性がある樹木の伐採に対する補助金制度を設けています。
大木が倒れてしまえば、近隣の民家や道路に悪影響を及ぼしかねません。
こうしたリスクを未然に防ぐ目的で大木を伐採するのであれば、経費の一部を補助金でまかなうことができます。
ただし、危険木の近くに所有者以外の住宅がない場合や、直接的な被害がないと判断された場合は交付対象外です。
また、危険木の判断基準として、「樹幹の3分の1以上空洞や亀裂がある」「周囲の樹木よりも大きく傾いている」といった条件があるため、事前に対象となるかどうかを確認する必要があります。判断基準は各自治体によって異なります。
自分で大木の伐採をやるのは?
樹木の伐採は、大変な手間がかかる作業です。3m未満の低木の場合、可能な範囲であれば自分で作業ができるケースもありますが、大木や高木の伐採は容易な作業ではありません。
木のサイズや環境によっては、ノコギリや剪定ばさみでは対処できず、重機や高所作業車なども必要になるでしょう。
このように、大木の伐採は専門的な知識や高度なスキルが求められる作業であり、プロの御者に依頼したほうが無難です。
大木伐採業者の選び方3つ
大木伐採業者を選ぶ際は、以下のポイントを押さえることが大切です。ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
①対応本数を確認する
山林とは異なり、庭の大木を伐採する際は1本のみが伐採対象となるケースがあります。
しかし、1本だけの伐採は費用が割高になるため、大木伐採業者によっては山林の伐採をメインにしているところも少なくありません。
庭の大木を伐採する際は、事前に伐採対応本数を確認してから依頼しましょう。
②明確な見積もりを提示してくれる業者を選ぶ
大木伐採業者に依頼する前に、見積もりを取る必要があります。業者のなかには、見積もり内容が不明瞭で大雑把なまとめ方をするケースも多いでしょう。
良質な業者は、見積もり内容が明確で細かい項目別に提示してくれます。
見積もりを取る際に、わからない点がある場合は必ず質問をして納得したうえで依頼しましょう。
③複数の業者に相見積もりをとる
大木伐採作業にかかる費用に決まりはありません。伐採費用の項目や料金プラン、単価などは業者ごとに異なります。
作業内容に適した金額を提案する業者を選ぶには、複数の業者に相見積もりを取って比較することが肝要です。
安さだけで選ぶと丁寧な作業をしてもらえない可能性があるため、値段と作業内容に違和感がないことを確認したうえで、信頼できる業者を選びましょう。
大木伐採費用を安くする方法3個
大木伐採にかかる費用をできるだけ抑えたい人は、以下の点に留意しましょう。続いては、各ポイントについて解説します。
①伐採予定範囲を決める
伐採するエリアが広くなれば、その分伐採にかかる費用も嵩みます。しかし、伐採予定範囲が不明瞭だと、業者に言われるままに作業が進み、見積もりよりも費用が高くなる可能性も否めません。
予算内で伐採するためには、事前に伐採予定範囲を決めることが重要です。
また、大木伐採業者に相談する際に、伐採したい木を細かく伝えておく必要もあります。あとになって認識違いが生じないように、必ずすり合わせをしてから作業を依頼しましょう。
②補助金を活用する
大木がある場所によっては、危険木とみなされ補助金が使える可能性があります。
特に、近隣に家や道路があるケースでは倒木によって建物の倒壊や通行人のけがなどのリスクがあるため、補助金対象になり得るでしょう。
補助金の上限や申請条件は自治体によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。
③伐採後の木を売却する
状態の良い木を伐採した場合は、売却することも可能です。例えば、ケヤキや楠(くすのき)、松、檜などの大木は、買取対応している業者が多くあります。
また、樫(かし)やブナ、楢(なら)といった稀少性の高い大木は、高級家具や工芸品に使われるため、高価買取が期待できるでしょう。
ただし、腐食していたり薬品が塗布されていたりすると買取不可能となるケースもあるため、事前に見積もりをとることが肝要です。
まとめ
大木や高木は、そのままにしておくと倒れる恐れがあります。近隣に家や道路があれば、単に倒れるだけでなく建物の倒壊や怪我のリスクもあるでしょう。
こうしたリスクを避けるには、速やかに伐採することが大切です。しかし、大木や高木の伐採は危険な作業であり、専門的な知識やスキルが求められます。
安全に伐採するには、自分で作業をするのではなく、プロの大木伐採業者に任せましょう。
ただし、伐採には費用がかかるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。そのうえで、適正価格を提示し、丁寧に作業してくれる業者を選定しましょう。