近年、空き家の増加が社会的な問題となっています。両親や祖父母が暮らしていた家が空き家になり困っている方も多いでしょう。
今回は、空き家を片付ける際の順番やコツを紹介します。
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目次
空き家問題の現状
引用:国土交通省資料
国土交通省の資料によると、空き家の総数は、この20年で約1.5倍(576万戸⇒849万戸)に増加。二次的利用、賃貸用又は売却用の住宅を除いた長期にわたって不在の住宅などの「その他空き家」(349万戸)がこの20年で約1.9倍に増加、とのことです。
人口減少が見込まれるため、今後空き家は急速に増加するものと思われます。
空き家の片付けをする理由
誰も使っていない空き家はすぐに崩壊する可能性があります。空き家なら放置しておいても問題ないように感じますが、崩壊してしまえば、近隣の家や通行人などに迷惑がかかるため、注意が必要です。
また、2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」により、管理が行き届いていない空き家は管理者に責任があるとし、ひどい場合は行政措置の対象となります。
いわゆる「特定空き家」と呼ばれる状態で、指導に従わなかった場合、50万円以下の過料が科せられるため、どういう理由であれ空き家は片付けなければなりません。
加えて、犯罪の温床になる可能性がある点も空き家を片付ける理由の一つです。
空き家の片付けを自分でやるかどうかの判断基準
空き家の片付けは、自分でする場合と業者に依頼する場合の2パターンがあります。
自分で片付ける場合、本当に対応できるかどうか、正確に判断することが大切です。例えば、3DKを超えるような一軒家などの大きな空き家を自力で片付けるのは難しいでしょう。
判断基準としては、以下を確認しておきましょう。
・2LDKもしくは2DK程度までの間取りであること
・家具やゴミが少ないこと
・掃除をするために水回りが使えこと
部屋数が多かったり、家中にゴミが散乱したりしている場合は業者に依頼したほうが賢明です。空き家を自分で片付ける際は、無理をしないようにできる範囲で作業するようにしましょう。
空き家の片付けに必要な準備と必要なもの
空き家を片付けると決めたら、作業に必要な人数を検討しましょう。一見すると一人で作業可能に見えても、実際は大変な労力がかかります。
そのため、せめて3名は確保することが大切です。
また、作業は数日間かかるケースが多く、全員のスケジュールをすり合わせる必要があります。
日程と作業者が決まったら、必要な道具を用意しましょう。主に以下の道具があると作業がスムーズに進みます。
<必要な道具>
・マスク
・作業着
・軍手
・ゴミ袋
・ビニール紐
・ガムテープ
・殺虫剤
・掃除機
・ほうき
・ぞうきん
・バケツ
・ゴミを運ぶ台車
合わせて、片付けで出た不用品の処分方法も確認しましょう。地域のゴミ処理センターに運ぶ方法もありますが、運搬車両が必要です。
車両が用意できない場合は、不用品回収業者に依頼するとスムーズに片付けられます。
空き家の片付けの順番4ステップ
①害虫・害獣駆除を行う
普段、人が使用していない空き家は、害虫の巣になっている可能性があります。特に、ゴミが溜まっている場合、ゴキブリやハエだけでなく、ネズミも発生していることがあるでしょう。
そのため、片付けをする前に害虫・害獣駆除をしておく必要があります。余裕があれば、片付けをする前日にくん煙剤や殺虫剤を撒いて退治しておくとスムーズです。
また、作業中も害虫が出てくる可能性が高いので、殺虫剤は常に手元に置いておきましょう。
②不用品を仕分けする
続いて、ゴミを仕分けする必要があります。
スムーズに仕分けるためには、以下3パターンの箱を用意し、それぞれに入れていくとよいでしょう。
「要るもの」
「要らないもの」
「保留」
空き家になっていた状態なので、不要なものがほとんどですが、中には家族との思い出の品が残っていることもあります。大切なものを捨ててしまわないように、丁寧に仕分けをしましょう。
③ゴミを処分する
不用品がまとまったら、自治体のゴミ処理場もしくは不用品回収業者を利用して処分しましょう。
自治体のゴミ処理場で処分する場合、素材ごとの分別ができていないと引き取ってもらえないことがあるので、正確に分別する必要があります。
不用品回収業者であれば、まとめて引き取ってもらえるため、運搬車両がない場合や作業に自信がない方におすすめです。
④掃除をする
不用品を処分したら、家の中を綺麗にしましょう。長らく使っていなかった空き家の場合、ホコリが溜まっているほか、生ゴミによる染みが付いている場合もあります。
ほうきや掃除機を使ってゴミを取り去ったあとは、濡れたぞうきんで拭き掃除をしましょう。
頑固な汚れには洗剤を使うことをおすすめします。自分ではうまく掃除ができなかった場合、ハウスクリーニングに依頼するのも一つの手段です。
空き家の片付けをスムーズに行うコツ10個
1. しっかり計画を立てる
計画を立てずに作業を進めると、無駄な作業が増えてしまいがちです。空き家を片付ける際は、事前にしっかりと計画を立てましょう。
どの部屋から始めるのか、いつまでに終わらせるのかなど、具体的な計画を立てておくとスムーズに作業が進みます。
2. 出来るだけ捨てる
空き家を整理していると、懐かしいものがたくさん出てきて捨てるのがもったいなく感じることがあります。
しかし、もともと空き家だったスペースであり、普段は使わないものばかりです。スムーズに片付けるためにも、出来るだけ捨てるように心がけましょう。
3. 狭いエリアから始める
大きな空き家を片付ける場合、いきなり広い部屋から始めると挫折する可能性があります。コツコツと作業を進めるためには、初めに狭いエリアからスタートすることが大切です。
ひとつの部屋が整えば、勢いがつくため次の部屋の作業に移りやすくなります。
4. 手当たり次第に片付けない
空き家だからといって、手当たり次第に作業をすると効率的に片付けられません。特に、複数人で作業する場合、全員が流れを把握していない状態だと、無駄な作業が増えるでしょう。
空き家を片付ける際は、順序立てて作業をすることが大切です。
5. 家族や親族と相談しておく
空き家とはいえ、自分だけではなく家族や親族にとっても思い出の場所です。勝手に片付けを始めてしまうと、トラブルに発展する可能性があります。
片付ける前に、家族や親族に相談して、全員が納得した上で作業を進めましょう。
6. 作業人数を確保する
空き家の片付けは一人でできるほど簡単ではありません。必ず複数人で作業ができるように、人数を確保しておく必要があります。
7. 保留箱を作って仕分けをする
懐かしい思い出のある空き家で仕分け作業をすると、つい手が止まってしまいがちです。
作業を速やかに進めるためにも、保留箱を作っておくと役立ちます。保管するべきか迷ったら、とりあえず保留箱に入れておきましょう。
8. 粗大ゴミは早めに捨てる
家具や家電など、場所を取る粗大ゴミがある場合、先に処分してしまうと作業が楽になります。大きなアイテムがあった場所が広がるため、作業が進んだ感覚が得られ弾みがつくでしょう。
9. 手元に残すものの量を決めておく
思い出の品がたくさん出てくると、全て残しておきたい気持ちに駆られます。しかし、せっかく片付けをしても、アイテムの量が減らなければ意味がありません。
こうした事態にならないためにも、事前に手元に残すものの量を決めておくと厳選できます。
10. 専門業者に依頼する
作業する人員が足りない場合や、あまりにもゴミの量が多い場合は、無理に自分で作業をするのはやめましょう。
空き家の片付け専門の業者に依頼すれば、仕分けから処分まで一貫してサポートしてくれます。場合によっては、依頼した当日に作業が完了するケースもあるでしょう。
空き家の片付けの費用相場
空き家の片付けにかかる費用は、業者によって計算方法が様々です。
主に「人件費」「出張料」「処分料」「リサイクル料」などが必要となります。
依頼する内容によっても費用が異なるため事前に見積もりが必要です。費用相場を踏まえて検討する場合、間取りや広さによって考えるとイメージしやすいでしょう。
間取りによる一般的な相場は以下の通りです。
1LDK | 7〜15万円 |
2LDK/2DK | 11〜20万円 |
3LDK/3DK | 15〜25万円 |
一軒家(2階建) | 15万円以上 |
大規模な一軒家 | 18万円以上 |
一軒家の場合、庭の整理なども入るとさらに費用が上がります。
<参考情報>
空き家を丸ごと処分したい場合は、専門の買取業者に相談する方法も有効です。中でもおすすめなのは、株式会社AlbaLinkが運営する「訳あり物件買取プロ」です。訳あり物件買取プロは、空き家買取や、事故物件買取を専門に日本全国から、年間5,000件以上の相談実績を誇ります。気になる方は気軽に相談してみてください。
空き家の片付け事例写真
当社TRUSTCORP(トラストコープ)の空き家の片付け事例の写真を一部掲載します。
空き家の片付けに必要な資格
空き家の片付けは、基本的に資格がなくてもできる仕事です。ただ、あったほうがいい資格や免許もあります。
古物商許可
不用品の買取をする場合、「古物商許可」が必要になります。許可なく買取を行えば罰せられるため、買取を依頼する場合は、許可を得ている業者を選びましょう。
一般廃棄物収集運搬許可証
不用品を収集・処分する際は、一般廃棄物収集運搬許可証が必要です。
遺品整理士
遺品整理士の資格もあると、安心して作業を依頼できます。遺品整理士とは、遺品整理のプロフェッショナルであり、空き家の片付けでも活躍する資格といえるでしょう。
買取を依頼するときの注意点
空き家専門の片付け業者の中には、不用品の買取を行っているケースがあります。片付けにかかる費用と相殺できることもあり、助かるサービスといえるでしょう。
ただし、買取には各エリアの警察署が発行する古物商許可証が必要です。業者が、買取を提案してきた場合、必ず許可を得ているかどうか確認しましょう。
空き家の片付けで利用できる補助金
空き家問題は、個人だけでなく自治体の大きな課題でもあります。そのため、自治体によっては空き家の片付けに利用できる補助金制度が用意されているため、片付けを検討している方は問い合わせてみるとよいでしょう。
ただし、補助金を利用するためには、いくつかの条件が設けられているケースが一般的です。
例えば、空き家を所有している本人であることや「空き家バンク」に登録が完了していること、市税等の徴収金の滞納がないことなどが挙げられます。
条件は自治体によって異なるので、事前の確認が大切です。気になる補助金の額ですが、上限を10万円に設定している自治体が多いです。また、10/10補助してもらえるケースもあれば、1/2補助という補助金もあります。
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まとめ
空き家の片付けは、早急に手をつけるべき課題です。長く放置すればするほど、空き家の状態が悪くなり特定空き家に指定される可能性があります。
人員が集まれば自分で片付けることもできますが、よりスムーズに進めるためには専門業者の活用もおすすめです。
<参考>
・ニッチな不動産の高値売却ならURUHOME[ウルホーム]
・事例で分かる!一戸建ての全面リフォーム費用を完全解説
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